着物警察(!?)について
みなさま、こんにちは。
帯屋の娘です。
今日は街中の着物に関して。
京都に住んでいると街中ではあちらこちらと着物姿の観光客の姿が見受けられます。
とうれしがるんですが、人によるとそれをよく思わない…というか、厳しい目で見る人がいることも知っています。
はい、時々話題になる「着物警察」と言われるものですね。
着物警察に思うこと
私自身、帯屋の娘ながら着物のことは全く知らずに育ってきました。
なので、着物の着付けなんてもってのほか。
でもやっぱり着物文化は残したいと思っていますし、何より西陣織業界が賑わえばいいと思っております。
ここからは私個人の意見です。
着物警察と呼ばれる方は「着付けがめちゃくちゃ」「ぺらぺらの着物」「帯と着物があっていない」「着物にスニーカー!?」などなど…きっともっと細かいことを言ってくる方もいらっしゃるでしょう。
でも…着物屋の娘としては…
逆にスニーカーのなにがダメなんだ!
歩きやすいじゃないか!笑
京都に来て着物を着る。着物姿のかわいい写真を撮って、SNSに…。
そしてさらに本人やお友達も着物を好きになって、本格的に着付けの勉強したりして…
と、めちゃめちゃいろんな可能性が秘められていると思っています。
もちろん伝統やしきたりも大事です。
でももうとっかかりはなんでもいいんじゃないでしょうか?
その少しのおせっかいが着物というものに大きな壁をつくってるようにしか思えないのです。
西陣の伝統と進取の気性
西陣の歴史を紐解くと、その新しいことを取り入れることに積極的な姿勢や、取り入れる柔軟性に驚かされることがあります。
進取の気性というのでしょうか?例えば西洋の柄や見たものを柄に取り入れる柔軟に取り入れること、黒船柄なんていうのも流行ったそうですね。
そうやって進化してきたのが西陣ですから、新しいことを取り入れるのに何の躊躇いもありません。
だから別に着物にスニーカーだってかわいい。
ドラマ「逃げるが恥だが役に立つ」(通称:逃げ恥)でもウェディングドレスにスニーカー!
……かわいい!ってなりましたよね?
あれだって常識的ではないと思います。
でもやっぱりかわいくて真似して写真を撮る新郎新婦も多くいました。
帯がぺらぺらでもかわいい柄ならかわいい。
帯と着物があっていなくても単体で好きな柄ならかわいい。
「着物ってかわいいじゃん!」と思ってもらえるだけでも帯屋としては本望だと思っています。
ただ京都に来て、着物を着てもらうということに喜びを感じるだけではダメなのかなー?と純粋に思うのです。
きちっとキレイに着れる方もとても素敵だと思っています。
キレイに着るからこそ着物も輝くのだと思います。
ただ私はその前に着物を好きになってほしいなーと。
帯屋の娘の独り言でした。